北欧ヴィンテージ家具の巨匠たち

ヴィンテージ家具といえば「北欧家具」


大袈裟だけど、ヴィンテージ・アンティークが好きになると、必ず出会う北欧家具。


ヴィンテージ家具は、1950-1960年代のモノが多いけど、現代のモダンデザインにもフィットする魅力があるの。

時代と共に変化する色合いや素材感は、今の世代のスタイルにも溶け込み、一点ものという特別感にキュンとくる北欧家具。

そんなヴィンテージ家具の時代を作り上げた、北欧家具の4大巨匠

Finn Juhl / フィン・ユール

Hans J Wegner / ハンス・J・ウェグナー

Bore Morensen / ボーエ・モーエンセン

Arne Jacobsen / アルネ・ヤコブセン

彼らについてご紹介。ストーリーを知ると、もっと家具が好きになるから!

常識を真っ向から変えた男
「フィン・ユール」

フィン・ユールはデンマークの建築家・家具デザイナーで、他の3人よりも少し歳上。

彼が活躍し始めたのが1940年代だから、今でいう北欧ヴィンテージ家具全盛期よりも10年ほど早くから注目されたいた人物なの。

当時「デザイナーであれば資格を取得しているべき」「クリントが提唱するリ・デザインや数学的アプローチを用いるべき」と言われていた。

そんな業界の常識に対して、資格もなしに家具よりも建築を学び、さらには美術・芸術からインスピレーションを受けた独自のアプローチを貫いていたのがフィン・ユール。

そのためクリント派や資格を持つ一部の人から批判を受けることもあったよう。

だからこそ、ある意味、彼が北欧家具を世界的に有名にしたと言っても過言ではないの。

【フィンユールがデザインした代表家具】

スペードチェア
「常識を真っ向から変えるブレない男」

名作椅子を生み出す天才
「ハンス・J・ウェグナー」

北欧ヴィンテージ家具を代表するデンマーク人デザイナーといえばこの人、ハンス・J・ウェグナー。


ウェグナーは、生涯500脚以上の椅子をデザインし「椅子の巨匠」とも言われているの。


当時も今も変わらない「人が座る」ための椅子。

それを500脚以上もデザインするなんて、想像できる?

それに彼は、工場での製造を肯定しながらも、自分の目の届く範囲で生産できるようにアメリカでの工場生産を断ったの。最高の椅子を作るため、それをちゃんと多くの人に届けるために人生を懸けてデザインした男。

彼の名作チェアはヴィンテージ北欧家具というブランドを生み出した、と言っても過言ではないのよ。

【ウェグナーがデザインした代表家具】

「ザ・チェア」
一人の大統領の運命を変えた"その"椅子

「AP19 / ベアチェア」
巨匠の最期まで寄り添った椅子

「GE240 / 2人掛けソファ」
"大人"を嗜むソファ

「AT8ラウンドテーブル」
ビジネスはいつの時代も壁がある

庶民の心を忘れない
「ボーエ・モーエンセン」

ハンス・J・ウェグナーと学生時代にルームメイトとして一緒に暮らしていたくらい、仲良しだったデンマーク人のボーエ・モーエンセン。


今では北欧家具を代表するデザイナーの一人として有名だけど、1950年代当時は、ウェグナーが売れていく傍で遅咲き家具デザイナーの一人だったの。


1959年に発表されたスパニッシュチェアで一躍有名デザイナーの仲間入りに。

でもね、彼のマインドセットの根底には、お金持ちだけが買えるような高価な家具ではなく、庶民も含む多くの人に届ける家具をデザインすることに人生を賭けてたの。

そんな彼だからこそ、5年もの歳月をかけて誕生させたシェーカーチェアは、皆んながハッピーになる製造工程までデザインした天才なの。

【モーエンセンがデザインした代表家具】

J39 シェーカーチェア
「皆が幸せになる椅子」

スパニッシュチェア

「"ヴィンテージを育てる"醍醐味」

自由自在に曲線を操る家具職人
「アルネ・ヤコブセン」

1952年に発表されたアントチェアが注目を集めたことをきっかけに家具デザイナーとして一躍名を残したヤコブセン。

画家を目指すが挫折したり、第二次世界大戦の影響でスウェーデンに逃亡していたりと波乱万丈の人生の中で、家具や建築のデザインに生涯を委ねた。

建築デザイナーとしても活躍していたこともあり、大規模プロジェクトに携わることも多かった。


彼のデザインの特徴として、一言表すと「曲線美」。彼は木材が美しく曲線を描ける技術を生み出したの。

それによって、セブンチェアやスワンチェア、エッグチェアなど、丸みを帯びる卓越した美しい椅子やテーブルを誕生させたの。

【ヤコブセンがデザインした代表家具】

アントチェア
「最高の家具は、創造性を高める」

セブンチェア
「世界一の売上を誇るセブンチェア」

スワンチェア
「椅子を通して感じる"私の居場所"」

×