トウキョウ・アパートメント・ストア誕生に至るまでの背景や、どんなブランドなのかを前編・中編・後編と3回に渡ってご紹介しております。

 

前編に続いての中編は、クリエイティブ・ディレクター鵜飼が出会ったインテリア雑貨にまつわるエピソードについて。

  

北欧デザインのヴィンテージ家具やインテリア雑貨も販売しています。クリエイティブディレクターの鵜飼は、海外から買い付けてきたアイテムを眺めながら、嬉々として語り始める。

 

モノに秘められた”物語”について。

 リチャードジノリのピンクのプレートの画像です。 

「たとえばこのプレートやマグカップは、リチャード ジノリ1735(Richard Ginori 1735、以下’’ジノリ’’)の’’ネプチューンの旅’’シリーズ。

 

ジノリは、1735年にイタリアのフィレンツェで創業したテーブルウェア・陶磁器メーカーです。

2013年に倒産しましたが、同年グッチ(GUCCI)が買収し、フィレンツェ郊外のセスト・フィオレンティーノにある工場の製造を実現可能にしたことで、なんとかブランド存続の一命を取り留めることができました。 

2014年には、アレッサンドロ・ミケーレ(現グッチ、クリエイティブ・ディレクター、以下’’ミケーレ’’)がクリエイティブ・ディレクターに就任し、ブランドとしても人気再熱へと上り詰めたのです。

  

リチャードジノリというブランドのイラストのあるポットの画像です。
そして、’’イルヴィアッジョディネットゥーノ(ネプチューンの旅)’’が、注目の若手デザイナー、ルーク・エドワード・ホール(Luke Edward Hall、以下’’ルーク’’)が2019年に発表し、ジノリというブランドの人気が加速。
そんなアイテムを個店としての取り扱いは初めてになるのですが、デザインの特徴がまた興味深いんですよ。」

 

 

「好きなんだから、いいじゃない。」

 

リチャードジノリの黄緑色のお皿の画像です。

 

ルークは、かつてジノリのディレクターをしていたミケーレや、画家のマチスをリスペクトしつつ、「好きなんだからいいじゃない」とばかりに、彼らの影響をモロに作品に反映させる、大らかでポジティブな次世代アーティストです。

こうやって考えてみると、今度はミケーレやマチスの絵画にも興味を持ってくるでしょ。

これぞまさに、型にはまった典型的なデザインよりも、お利口になりすぎない自分ならではの好きを最大限に肯定している、トウキョウ・アパートメント・ストアならではのスタイルなんです。」

で、ネプチューンの旅シリーズの魅力とは?

続きは後編にて

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